【東京パラリンピック】採火式、創意キラリ 横浜ゆかりの大日方邦子さんら参加

ガス灯から採火する大日方さん(右)ら=横浜市中区

 24日に開幕する東京パラリンピックの聖火の種火を採る「採火式」の2日目が13日、神奈川県内各地で行われた。コロナ対策で規模の縮小を迫られながらも、パラアスリートや愛好家、住民らが趣向を凝らした方法で火をつなぎ、大会の無事と共生社会の実現を願った。

◆ガス灯は「多様性の象徴」

 横浜市では中区の開港広場公園前で開催し、ガス灯から採火した。開港の地・横浜に日本で初めて設置されたガス灯を多様性の象徴と位置づけ、共生社会への思いを込めた。

 冬季パラリンピックのアルペンスキー金メダリストで横浜ゆかりの大日方邦子さんら3人が高さ約4メートルのガス灯から火を採り、ランタンに移した。

 式後のトークセッションで、大日方さんは「横浜らしい伝統あるガス灯から火が移り、(各地から)集められて大きな火になるのはパラリンピックらしい」と声を弾ませ、「(選手は)まずは自分の力を出し切ることに集中してほしい」とエールを送った。

 パラアイスホッケー銀メダリストの上原大祐さんは、健常者がパラスポーツを「する」ことで練習環境が改善されるなどの効果があると指摘。観戦しながら「一つ『する』を選んでもらえたらうれしい」と期待を込めた。

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