コロナ入院待機ステーション 医療従事者常駐で24時間体制 沖縄県、97人受け入れ

 沖縄県は14日、新型コロナウイルス感染症患者向けの「入院待機ステーション」を公開した。感染拡大が収まらず、医療体制が逼迫(ひっぱく)する中、入院治療が必要な患者が入院するまでの間、医師らの管理下で24時間体制で受け入れる。県内外からの応援派遣などを受けて病床も増やす計画で、関係者は患者が安心できる環境づくりへ力を注いでいる。

 本島内の施設を活用し、6月12日から運用を開始。一時受け入れを休止していたが、医療体制の逼迫を見据え8月1日に受け入れを再開した。プライバシー保護などの観点から、場所は公表していない。自宅療養する患者で、入院が必要なのにもかかわらず、入院先が決まらない場合に県を通じて受け入れる。医療従事者らが常駐し、酸素投与などを行いながら待機してもらう。 受け入れ患者は運用開始から14日午前9時現在で累計97人、8月以降に限ると93人に上る。13日午前9時から24時間では、全20病床中15床が埋まっていた。

 受け入れ先の病院を調整したり、待機患者の病状を診たりするステーション本部では、約20人の医療従事者らが慌ただしく作業に当たっていた。県内外の自治体や自衛隊からの医療従事者らの応援派遣などを受け、10床追加に向けて準備を進めている。

 医療統括を担う北原佑介医師は「感染拡大が今までにない状況にあり、119番してもすぐに入院できる状況にない。まずはわれわれで患者を受け入れ、少なくとも酸素投与などができるように受け入れ体制を拡充したい」と話した。【関連ニュース】
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