停滞する前線の影響で神奈川県内も総雨量が300ミリを超える大雨となっている。神奈川県と横浜地方気象台は15日、崖地沿いなどで命に危険が及ぶ土砂災害が発生する恐れがあるとして、相模原市と山北町、愛川町に警戒レベル4相当の土砂災害警戒情報を発表。相模原市はこれを受け、市内全域に警戒レベル4の避難指示を発令した。川沿いの地域の住民も含め、安全な場所に避難するよう呼び掛けている。
気象台によると、降り始めからの総雨量は山北町で315.0ミリ(15日午前7時現在)を記録。相模原市中央区では291.5ミリ、箱根町が288.0ミリとなっている。箱根町は警戒レベル3の高齢者等避難を発令し、避難所を開設している。
各地で断続的に激しい雨が降っており、相模原市の道志川、大和市などを流れる境川、鎌倉市の神戸川では一時、氾濫危険水位を超えた。15日午前9時時点で横浜、川崎、藤沢、大和、厚木、伊勢原市などに大雨警報や洪水警報が出されている。横須賀、三浦両市には波浪警報が発表されている。
気象台によると、県内では同日昼すぎにかけて、雷を伴って激しい雨が降る見込み。土砂災害への厳重な警戒と、低い土地の浸水や河川の増水に警戒を促している。
16日朝までの24時間に予想される雨量は、西部の多い所で100ミリ、東部は80ミリ。前線は20日頃まで日本付近に停滞する見込みで、さらに雨量がかさむとみている。