姜尚中氏がコロナ自宅療養の“冷酷さ”に疑問「病院で死ねないというのは先進国なのか」

姜尚中氏

政治学者の姜尚中氏が15日、「サンデーモーニング」(TBS系)に出演し、新型コロナウイルスの自宅療養について危機感を示した。

番組では現在、問題となっている新型コロナウイルス感染者の自宅療養における容態急変の不安を取り上げた。

姜尚中氏は「日本は世界に誇る皆保険制度を持ってるわけですよね。それから一人あたりの病床数も世界トップクラス。何なんだろうね、この奇妙な冷酷さ」と切り出した。

続けて「例えば戦争中、満州で疎開した人を、そのまま放り投げて後は自分の努力で何とかしろと。なにか冷たさというのはかつて小田実が『難死』って言ったんだけど。なんかこう虫けらみたいにあとはどうぞという」と厳しい例えを持ち出した。

「だから今やるべきことは例えば応急病院に仮設のプレハブを作って、そしてそこに医療資源を張り付かせてですね。これは自宅療養ではなくて、そこに来てもらう。そしてシームレスに今度は病院に運んで行く。そういうことが1年半できたはずなんですよね。7000人もオリパラに医療資源を一挙に使うぐらいならできるはず。予備費で1兆円以上でしょ。これは何をやってるんだろう。病院で死ねないというのは、先進国なのかどうかですね」と話した。

司会の関口宏(78)も「まだまだこの感染は続くわけだから。遅くないと思う。今からでもできることはやらなきゃいけないんじゃないかと。そんな気が致します」と強い口調で同意していた。

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