直江津線開業135年 懐かしの鉄道部品展 上越の鉄道史網羅する品々 貴重な「お宝」ずらり

 「新潟県に鉄道が走って135年 懐かしの鉄道部品展」(JR東日本鉄道OB会直江津支部主催)が14、15の両日、直江津ショッピングセンターエルマール(上越市西本町3)で開かれた。

135年間の鉄道史に関わる品を一斉展示。買い物客が立ち寄り、貴重な逸品に見入っていた

 本県で最初の鉄道となる直江津線が明治19年8月15日に直江津―関山間で開業してから135年となることを記念したイベントで、同支部が保存していた貴重な鉄道史料約150点を展示した。

 鉄道開通に尽力した室孝次郎の書簡といった鉄道前史から始まり、平成27年に上越妙高駅に移行した旧脇野田駅の看板まで、上越地域の鉄道史を網羅。歴史や技術への興味をかき立てる物品や、懐かしさに浸れる物品に、幅広い年代の来場者が見入っていた。五智地区から訪れた60代の男性は「めったに見られないお宝。鉄道発祥の地をもっとPRして、まちおこしにつなげてほしい」と話していた。

職員が着用していた腕章と、改札で切符を切っていたはさみ。はさみは実際に切符を切る体験ができ、来場者に大好評
直江津線が開業した明治19年当時の機関車の写真。左は3代目直江津駅の大時計
国鉄時代の職員制服
室孝次郎の書簡。直江津の有力者に鉄道開通への協力を呼びかける内容
直江津―関山間を走った歴代車両の模型とジオラマ

 同支部の牛木幸一支部長は「8月15日は終戦と鉄道の二つの意味で近代に向けてのスタートを切った日。日本海と太平洋を鉄道で結ぼうとした室孝次郎や、『鉄道憶測』を書いた前島密など、地元の人間が関わっていたことを知ってもらいたかった」と語った。

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