男子テニスの世界ランキング3位、ステファノス・チチパス(23=ギリシャ)が新型コロナウイルスのワクチン接種未接種で波紋が広がっていると、スペイン紙「マルカ」が伝えている。
東京五輪では3回戦で敗退したチチパスはウェスタン&サザンオープン(米シンシナティ―)に臨むが、ワクチン接種について「現状、義務とは言われていない。いずれは接種しなければならないと思っているが、これまで必須という状況ではなかったから接種してこなかった」と発言。ワクチン接種がツアー参加の条件となれば「もちろんやる」とした。
ただチチパスの現状に母国ギリシャでは猛反発が起きている。同紙によると、チチパスは昨年の夏にギリシャ政府が立ち上げた新型コロナウイルスの予防策を遵守するというキャンペーンのイメージキャラクターに選ばれていたからだ。対策ビデオの中でチチパスは「愛する人を抱きしめることができるように」と予防策の徹底を求めているという。
それだけにチチパスのワクチン未接種について同紙は「国民の意識を高め、責任とケアを要求する政府のキャンペーンの一環であったため、ギリシャ国内で怒りを引き起こした。テニスプレーヤーの矛盾に失望を示したギリシャ人によってソーシャルネットワーク上の多くの反発が出ている」と批判が噴出していると報じている。
さらに公共事業大臣のアドニス・ヨリヤディスはツイッターを更新。チチパスのニュースを共有し「恥ずかしい!」と書き込むなど、同国内を中心に大きな波紋が広がっている。