イータ株、イオタ株… 〝最凶〟ラムダ株に続く「謎多き変異種」の危険性とは

WHOのテドロス事務局長(ロイター)

東京五輪関係者に国内初感染が確認された新型コロナウイルスの〝最凶ラムダ株〟に続いて、謎の多い変異株が注目を集めている。

日本では東京をはじめ感染爆発が深刻化し、南米を中心に猛威を振るうラムダ株の国内初感染が東京五輪関係者に確認されたことで今後のさらなる危機拡大が懸念されている。

そうした中で米放送局「NECN」は、世界保健機関(WHO)が注視している変異株の最新状況を特集。「懸念される変異株に加えて、さらにいくつかの関心が寄せられている変異株がある。WHOによると、イータ、イオタ、カッパ、ラムダなどが含まれる」と指摘した。

同局によると、米疾病予防管理センター(CDC)が「受容体結合の変化、ワクチン接種に対して生成された抗体による中和の低下、治療の有効性の低下、潜在的な診断への影響に関連する特定の遺伝子マーカー、または伝染性または疾患の重症度の予測される増加」などの可能性を列挙して、まだ解明されていない部分が多い変異株を危険視した。

ラムダ株のほか、現在世界中で感染が広がっているデルタ株と〝近縁〟とされる「カッパ株」も感染力が非常に強い可能性が指摘されている。

また「イータ株」は英国やナイジェリアで最初に確認され、一部の抗体治療の有効性を低下させる懸念がある。米国ではまだ症例が確認されていないとされ、未知の部分も多い。

さらに「イオタ株」は米ニューヨークで最初に確認され、これも「一部の抗体治療の併用に対する感受性の低下」が注視されているが、把握できていない要素が多い。

東京パラリンピックは五輪と同じく強行され、さらに今後は一部スポーツの国際試合なども続々と開催される予定。日本では未確認の変異株が上陸しないか不安が高まる。

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