【新日本】コロナ感染・鷹木信悟の解除明け「9・5防衛戦」を医師が〝診断〟

V2戦が注目される鷹木信悟

新日本プロレスは18日にIWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟(38)とBUSHI(38)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。埼玉・メットライフドーム2連戦(9月4、5日)の初日ではIWGP・USヘビー級王者の棚橋弘至(44)が飯伏幸太(39)との初防衛戦に臨むことが決定したが、鷹木は2日目でEVILとのV2戦を控えている。当日までの復帰はかなうのか。医師の見解は――。

15日に発熱の症状がみられた鷹木とBUSHIは、出場を予定していた静岡大会以降の試合を欠場。帰京後のPCR検査で陽性判定を受けた。2人とも現在は平熱に戻り体調の悪化はないが、今後は医師ならびに保健所の指示のもと療養に努めるとしている。

新日本では14日の長野大会で両選手と試合をした6選手も16日以降欠場させており、今後は他選手やスタッフも必要に応じて検査を行うことになりそうだ。

一方でこの日、US王者の棚橋と飯伏の王座戦が発表された。棚橋が次期挑戦者に、現在は誤嚥性肺炎で欠場中の飯伏を指名。飯伏も動画メッセージで「僕の今一番の近道、それは棚橋さん、あなたと戦うこと。だから僕も100%で、全力で戦わせていただきます」と復帰宣言と挑戦表明を繰り出したことで、メットライフドーム初日でトップ選手同士の王座戦が実現することになった。

マット界に両極端なニュースが駆け巡った一日となったが、気がかりなのはメットライフドーム2日目に控えている鷹木の防衛戦だ。本人はSNSで「体調は落ち着いています。早く復活できるよう無理せず体を休めます。少々お待ちください…」とつづり、早期復活への思いをにじませている。

新日本の検査を担当し医事委員会にも名を連ねる牧田総合病院の朝本俊司医師は、療養が最優先であり、プロレスが危険と隣り合わせのスポーツであるため無理は禁物であることを大前提とした上でこう語る。

「若い人でアスリートとなると、重症化するケースはかなり少ないんです。アスリートにとって2週間休むことはキツいですけど、隔離解除から試合前日までにパフォーマンスを上げたトレーニングができるようになれば、競技復帰してタイトルマッチを行うことは決して不可能ではないと思います」

5月にコロナに感染したオカダ・カズチカは約1か月後の大会でタイトルマッチに出場した。鷹木の場合はそれより短い期間での調整となるが、同医師は「フィットネスの高い選手は復帰が早いですからね」と前向きな見解を示した。

もちろん一番の理想は団体内の感染がこれ以上広まらず、鷹木、BUSHIともに万全の状態で早期復帰がかなうこと。まずは両選手の順調な回復を祈るばかりだ。

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