藤井道人監督 「余命10年」でメガホン 切なすぎるベストセラー恋愛小説を映画化 2022年公開

ベストセラー恋愛小説「余命10年」が、藤井道人監督で映画化され、2022年に劇場公開されることが発表された。

「余命10年」は、数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉(まつり)を主人公としたベストセラー恋愛小説。生きることに執着しないように恋だけは決してしないと心に決めていた茉莉だったが、同窓会で和人(かずと)と出会ったことで、余命の10年が大きく動いていく。2017年の発売以来、切なすぎる小説として話題を呼び、これまでに発行部数50万部を突破している。映像化を希望する声が挙がっていた一方、著者の小坂流加は本作の主人公と同様に難病を抱え、本作の文庫版発行直前の2017年2月に逝去していたことが明らかになっていた。

「余命10年」のメガホンを取るのは、「新聞記者」「ヤクザと家族 The Family」の藤井道人監督。映画、ドラマ、MV、広告と幅広い映像作品を手掛け、トップクリエイターとして活躍を続ける藤井監督は、「当たり前が当たり前ではなくなったこの世の中で、小坂さんが残してくれた「余命10年」という作品が、皆さまの明日を生きる糧となるように、信頼するキャスト・スタッフと約一年に渡り四季を撮り続け、この映画に向き合って来ました」と、コメントを寄せている。

脚本は、「8年越しの花嫁 奇跡の実話」「雪の華」などで、等身大の若者のラブストーリーを描いてきた岡田惠和と、多くのドラマなどで脚本を担当してきた渡邉真子が担当する。キャストは今後発表される。

【コメント】

■藤井道人(監督)
初めて「余命10年」を読んだとき、原作の小坂流加さんが生前に抱いていた「生きる」ということへの想いで溢れた小説だと思いました。普段見落としがちな四季折々の自然の変化や、主人公・茉莉と和人が過ごした日々は、まるで小坂さんが生きている時に思い描いていた「夢」だったようにも感じました。僕は、この作品を直感的に映画として残したいと強く思いました。
当たり前が当たり前ではなくなったこの世の中で、小坂さんが残してくれた「余命10年」という作品が、皆さまの明日を生きる糧となるように、信頼するキャスト・スタッフと約一年に渡り四季を撮り続け、この映画に向き合って来ました。公開を楽しみに待っていていただけると幸いです。

■関口大輔(プロデューサー)
小坂流加さんが「余命10年」に込められた想いをきちんと映像化して世の中に届けたいと思い、映画化を決心しました。ただしこの原作を映像化するには多くの高い才能を集め、緻密な脚本を練り上げ、他の映画にはない「余命10年」ならではの映像を作らないといけない、というプレッシャーも感じました。そのうえで、この原作をしっかりと受け止め、演出できる監督として他の邦画にはないセンスと高い演出力を持つ藤井道人さんにお願いしました。

【作品情報】
余命10年
2022年公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2022映画「余命10年」製作委員会

© 合同会社シングルライン