【新型コロナ】自宅療養中の妊婦、入院先見つからず自宅で出産 新生児死亡

 新型コロナウイルスに感染し自宅療養中の千葉県在住の妊婦が、出血があったため救急車を呼んだものの入院先が見つからず、自宅で出産し、その後、新生児が亡くなったことが関係者の話から分かった。千葉県もこれを認め、熊谷俊人知事も対応を検討するとしている。

妊娠8ヵ月、入院先探すも間に合わず出産

 関係者の話や千葉県が発表したところによると、新型コロナに感染し自宅療養中だった柏市在住の妊娠8ヵ月(29週目)の女性が、17日朝に腹部に張りがある、としてかかりつけ医に入院を要請。かかりつけの産婦人科、保健所が入院先を探したが見つからず、そのまま女性は17日15時頃に自宅で出産した。8ヵ月での早産は本来であれば病院で出産後、そのまま院内で緊急の措置が必要な状態で、自宅で出産した場合極めて危険な事態となる。17時半過ぎ救急車が到着しようやく病院に搬送されたが、間に合わずその後死亡が確認された。女性の命に別条はないという。

 この件に関し、千葉県の熊谷知事は「妊婦の方も含め、入院するべき方が、なかなか入院できない状況はわれわれも重く受け止めている」と認め、県内の産科でネットワークを構築して再発予防に努めたいと述べた。

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