スバル フォレスターが人気のワケとは!? その答えは手頃な価格設定とスバルのラインアップ戦略にあった

スバル 現行フォレスターがデビュー以来初のマイナーチェンジモデルを2021年10月に実施した。レヴォーグに似たヘッドライトを採用し、フロントフェイスを中心にイメージチェンジを図るのだ。すでにその姿は発表されているが、現行モデルも依然として堅調なセールスを記録しているのだ。その理由は一体どこにあるのだろうか? じつはスバル独特の答えがあったのだ。

スバル 新型フォレスター「SPORT(スポーツ)」[1.8リッターターボ・大幅改良モデル/2021年6月14日発表・2021年8月発表・2021年10月発売予定] [photo:茂呂 幸正]

フォレスター購入勢は指名買いがほとんど

スバル フォレスターはミドルサイズSUVであり、レガシィなどで培ったAWD技術や得意のアイサイトを全車標準とするなど、見事なパッケージングが魅力の一台だ。

実際、都内近郊のスバルディーラーによれば、フォレスターを購入するユーザーは「指名買いがほとんど」と語るほど。

300万円以下でアイサイトが標準装備! グレード構成も抜かりなかった

現行モデルは全4グレード構成となっており、もっともお手頃なモデルは300万円を切る価格設定なのだ

まず第一に考えられるのは291万5000円〜という価格設定にある。先にも述べた通りアイサイトを全車標準としているだけでなく、高速道路やバイパスで操舵支援までしてくれる「ツーリングアシスト」まで備わって、この価格なのだ。

エンジンだけでなく、見た目でもグレードで差別化

加えて、多様なグレード構成にも人気の理由がある。2リッター水平対向4気筒エンジンにモーターを組み合わせたeボクサーを中心に、レヴォーグと同じ1.8リッターターボエンジンを搭載するモデルもラインアップしているのだ。

内外装にオレンジのアクセントカラーを配し、ホイールもブラック塗装としたXブレイクも人気を博している

もっといえばよりプレミアムな内外装としたアドバンスや、オフロードテイストを強めたXブレイク。さらにはターボエンジンを搭載し、走行性能により磨きをかけたスポーツと、見た目の差別化も図っているのも大きな要因である。

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スバルを乗り継ぐユーザーが多い! そのワケは全車に“スバルらしさ”があるからだった

フォレスター以外のスバル車は、走行性能が自慢のモデルが数多くラインアップしている。WRX STIなどがその筆頭であるが、じつはこのモデルラインアップこそフォレスター人気の大きな理由と考えている。

たとえば独身ユーザーがWRX STIなどのスポーツモデルを買ったとする。その後家族が増えた際に、フォレスターに乗り換える層が多いのだ。

アイサイトに代表されるように、スバル車は事故を未然に防ぐ設計となっているのも魅力だ

それならば他のメーカーも同じでは? と思うなかれ、スバル車を乗り継ぐユーザーは特に多いのだ。まったく別のテイストのモデルではあるが、全車に水平対向エンジン。そしてAWDを備えているなど、”スバルらしさ”が全車に共通しているためである。

加えて、スバル独自の安全思想に基づいて設計されており、アイサイトはもちろんのこと事故を未然に防ぐように開発されている。そのため、スバル=安心・安全というある種のブランドとなっている点も大きなポイントだ。

マイナーチェンジモデルの動向に注目! さらなる大ヒットとなるか!?

エクステリアを中心に改良が施された新型フォレスター

今回はスバル フォレスターが人気の理由をご紹介したわけだが、その理由は価格設定とスバル“らしさ”がすべてのクルマに共通しているためである。それだけに、2021年11月に発売されたばかりのマイナーチェンジモデルには、さらなるヒットとなって欲しいところだ。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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