【新型コロナ】神奈川・三浦で優先接種対象外の障害者 施設が「助け合い」、早期にワクチン接種

新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける「ゆずリハ」の利用者=三浦市南下浦町上宮田の三浦創生舎

 三浦市南下浦町上宮田の通所施設「三浦創生舎」(野村工施設長)で19日、障害者らへの新型コロナウイルスワクチン接種が行われた。同市は障害者を優先接種の対象にしていないが、施設を運営する県央福祉会(大和市)の厚意で他施設の利用者16人にも接種した。

 三浦市社会福祉協議会によると、全国各地の障害者施設でクラスター(感染者集団)発生が相次いでいる。感染防止策は徹底しているが、障害者は重症化しやすい基礎疾患のある人が多い。市の順番を待たずに接種できる方法はないか同社協のスタッフが旧知の野村施設長に相談したところ、接種が実現した。

 「日頃から横のつながりがあり、助け合っているので」と野村施設長。初回の19日は、創生舎の利用者や職員ら計44人に加え、同社協の地域活動支援センター「ゆずリハ」などの利用者が接種を受けた。

 接種を終えた難治性てんかんの男性(18)の母親は「治療で静岡まで通院しているので、感染が心配。できるだけ早く接種させたかったので本当にありがたい」と感謝していた。

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