【全英女子オープン】渋野日向子3差4アンダー12位! 2度目のV射程圏に

渋野の全英2勝目はパターがカギを握る?

【英スコットランド・カーヌスティ20日(日本時間21日)発】女子ゴルフのメジャー最終戦「AIG全英女子オープン」(カーヌスティGL=パー72)2日目、2019年優勝者で11位スタートの渋野日向子(22=サントリー)は4バーディー、2ボギーの70で回り、通算4アンダーの12位につけた。初日の課題をしっかりクリアして2日連続でアンダーパーをマーク。首位と3打差の優勝圏内で決勝ラウンド進出となった。

初日はスーパーパーセーブやパー4でイーグルを決めて見せ場をつくったが、この日は同じスコアでも落ち着いたゴルフを展開した。出だしの1番でファーストパットを2メートルほどショートさせて3パットのボギーをたたくが、すぐさま2番で7メートルをねじ込んで取り返した。

そしてスコアのカギを握る3つのパー5全てでバーディーを奪取。14番の深いラフからの3打目は、ピンポイントの落としどころをとらえ、1・5メートルに寄せる技術を見せた。初日のラウンド後に「どれだけパー5で伸ばせるか」と課題に挙げていただけに「そこで伸ばすしかないと思っていたのでよかった。14番は難しいライからアプローチでバーディーを取れたのでうれしかった」と笑みがこぼれた。

ショットの安定感がゴルフに落ち着きを与えた。この日のフェアウエーキープ率(80%)、パーオン率(83%)は、初日(それぞれ46%、50%)から劇的に改善された。渋野は「初日は少しショットのテンポが速くなっていたので、(第1ラウンド後)ちょっとゆったり振る練習をして今日もそれをイメージして打てたのでよかった」。バーディーパットこそ外したが、クリークが絡み難度の高い18番で2メートルのチャンスにつけることにも成功した。初日から引き続きショートゲームはさえているが、パッティングについては「ちょっとストレスがかかるところもあったけど、ショットが安定していたからこのスコアで回ることができた」。今の調子にグリーン上の安定も加われば、決勝ラウンドでの優勝争いも十分にあり得る。振り返れば、19年は強気のパットで優勝を引き寄せただけに、パットの修正が2度目の全英制覇のカギを握るかもしれない。

3日目は悪天候予報もあり、予選2日間とは流れが変わる可能性もある。それでも渋野は「KPMG(全米女子プロ選手権)から2試合連続メジャーで予選を通ったのはうれしい。天候がどうなるかわからないけど、しっかり楽しんでできるようにしたい」と笑顔で前を向いた。

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