6~7月に行われたサッカーの欧州選手権で計約6400人の観客が新型コロナウイルスに感染したとみられることが明らかになった。
英政府は、新型コロナ感染対策の効果を実証するため、スタジアムへ大人数の観客の入場を認めた経緯があり、20日に調査報告書を公表。
今回の調査は、10か国11都市で行われた欧州選手権の中から、ロンドンの競技場で開催し、6万人以上を収容した決勝、準決勝を含む計8試合を対象とした。
感染者のほとんどが7月11日(日本時間同12日)にウェンブリースタジアムで行われたイタリアがイングランドを下した決勝の観客。このときは6万7173人が入り、周辺の広場やパブでもノーマスクのサポーターらが大騒ぎしていた。調査にあたった専門家は「密状態でウイルスがいかに容易に広がるかが示された」と警告した。
客が密集する大規模イベントは改めて危険だということが示されたわけが、国内でも反響は大きかった。SNS上などで国内最大級の野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」(20~22日)と絡めて大規模イベントの危険性が指摘されたり、「東京五輪が有観客で開催されていたら…」などの声も上がった。