出雲大社相模分祠(ぶんし)(神奈川県秦野市平沢)の境内に8月から、訪れた人が自由に弾くことができる「ストリートピアノ」が置かれている。青空の下で弾けることから市外から訪れる人もいるといい、コロナ禍で沈みがちな気分を晴らす音色を響かせている。
分祠内の結婚式場「出雲記念館」にあったアップライトピアノを活用。ピアノは長らく使われていなかったというが、調律を行って状態を整えた。コロナ禍で文化交流の中止や縮小が続く中、同分祠副長の草山和泉さん(39)が「神社という特別な場所で音楽に触れ合ってほしい」と考え、動画投稿サイト「ユーチューブ」で各地のストリートピアノの様子を参考にしたという。
腕前を披露した秦野市の山口穂乃花さん(8)は「屋外で弾くピアノはいつもと違って新鮮で楽しかった。また弾きたい」と笑顔。草山さんは「演奏の様子を会員制交流サイト(SNS)に投稿する人もいる。沈みがちな心の息抜きになれば」と話す。
ストリートピアノは、雨天を除く毎週土、日曜日と祝日の午前9時~午後5時に弾くことができる。(最上 翔)