東京五輪後の意識調査で「コロナに打ち勝った」9・6% 研究所は「開催で感染予防意識が薄れた」と総括

東京五輪の閉会式

産業能率大スポーツマネジメント研究所は23日、東京五輪後の調査結果を発表した。

調査は全国10~69歳の1000人が対象で、東京五輪閉幕後の10~12日にインターネット調査会社を通じて実施された。大会の総括について「成功だった」は50・5%、「招致して良かった」が51・7%と過半数に達したが、「安心安全な大会だった」は28・2%、「コロナに打ち勝った証しとなった」はわずか9・6%にとどまった。一方、アスリートをたたえる声は多く「選手たちの活躍に感動した」が83・9%、「過去最多の金メダル獲得数(27個)に満足」は82・0%だった。

この結果を受けて、同研究所は「二律背反な国民感情が浮かび上がる。選手の活躍やボランティアスタッフの貢献に対しては賛辞を送りたいが、コロナに打ち勝った証しからは程遠く、東京五輪の開催によって感染予防意識が薄れてしまったことへの自責の念が垣間見える」と総括している。

なお、開会式の支持率は37・8%、閉会式も30・5%と低かった。

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