国産自動車メーカーは、新型コロナウイルス感染拡大による部品供給不足の影響で8月下旬から工場の操業停止を余儀なくされている。いまだに続く半導体部品の不足により、トヨタ アクアや、今月初旬に発売されたばかりのトヨタ ランドクルーザーなどの注目車種を中心に納期が伸びてしまい、メーカーにとっては大きな痛手となりそうだ。
工場停止の影響は登場したばかりのアクアやランクルなどにも!
すでに生産稼働調整を行うとしているのはトヨタ、ダイハツ、マツダの3社。
トヨタは8月24日~9月末にかけて、日本の全14工場27ラインで生産を停止する。トヨタブランドの43車種とレクサス15車種が対象で、ヤリスやアルファード、RAV4といった人気車種にも影響が及ぶ。
ダイハツは8月23日〜9月10日にかけて4工場が生産を停止。9月17日まで停止する工場もあり、タントやロッキー/トヨタ ライズ、トール/トヨタ ルーミー/スバル ジャスティ、ムーヴキャンバスなどが対象に含まれている。
マツダは8月中、タイとメキシコの2工場で9〜10日間生産を停止し、9月以降も影響が残る可能性があるという。両工場ではMAZDA2やCX-30などの主力車種を扱っており、影響を受けるとみられる。
サプライチェーンが切れてしまうとメーカーにとっては苦しい状況に
自動車の生産現場においてはメーカーの工場ですべてのパーツを作っているわけではなく、パーツのほとんどは外注に依存している。
メーカーの工場では組み立て作業がメイン。今回のように新型コロナウイルスの被害が大きい海外の工場などからパーツが届かなくなると、メーカーの工場で行う組み立て作業も進まなくなるため、工場を停止せざるを得ないという状況に陥ってしまうのだ。
今すぐクルマを手に入れたい人は中古車もチェック!
生産停止によるユーザーへの影響は明らかになっていないが、通常であれば1〜2ヶ月程度される納期が、人気車種ではグレードにもよるが半年待ち、ランドクルーザー300は多くのバックオーダーを抱え、納期が数年待ちとの話もある。
減産の影響によって納期がさらに延長されるとなると、クルマがいつユーザーのもとに届くのかはディーラーでも正確には読めないだろう。
今すぐにクルマが手元に欲しいと願う人にとっては、中古車という選択肢も視野に入れて検討した方が良さそうだ。
【筆者:MOTA編集部】