【新日本】好調・棚橋弘至 9・4飯伏とのUS王座戦は…海外展開へ「新日の顔」決定戦だ!

今回のUS王座戦の「定義」を語った棚橋弘至(新日本プロレス提供)

新日本プロレスのIWGP・USヘビー級王座を保持する棚橋弘至(44)が、初防衛戦(9月4日、埼玉・メットライフドーム)の相手に欠場中の飯伏幸太(39)を指名した真意を明かした。同王座史上初の日本人王者にとって、日本人対決のUS王座戦は大きな意義を持つと同時に、世界に向け新日本の「顔」を決める一戦に位置づけている。

棚橋は14日の米ロサンゼルス大会でランス・アーチャーを撃破し、日本人選手として初めて同王座を獲得。さらに挑戦者には飯伏を指名し、2連戦で行われるメットライフドーム初日でのV1戦が決定した。

飯伏は7月25日東京ドーム大会でIWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟に挑戦するはずだったが、誤嚥性肺炎により無念の欠場。代わって棚橋がドームのメインに緊急出撃した経緯がある。それだけに、復帰戦の相手を自ら務めたいという気持ちがあったという。

「飯伏個人への思いはもちろんあります。ここ最近は圧倒的に前を走られてきましたけど、飯伏が欠場期間中に僕も名古屋(7月24日)、東京ドーム、LAと3大会連続メインを務めてるわけですよ。いやあ、戻ってきたなって。メインだといつも以上の力を発揮する〝メイン体質〟なんで」と語る。

また、US王座戦史上初となる「日本人対決」の意義を考えた結果でもあった。「国内で日本人対決って一番、USヘビーの意味を見失いがちなんですよね。だとするなら、海外で防衛戦を行うための日本代表決定戦という考え方にしようと。新日本プロレスを世界に広める特命大使というか。五輪じゃないですけど、日本を代表して海外で戦う権利をかけた戦いという位置づけでいいんじゃないかと」

世界を見据えた新日本の「顔」を競う戦いである以上、初代IWGP世界王者にして近年のトップ戦線を走り続けてきた飯伏との直接対決は必然の選択だった。

また9月4日大会の試合順は未定だが、棚橋は「せっかく大きな大会ですし、ベルトホルダーである僕がメインでいいんじゃないかと思いますね」ときっぱり。正式決定すれば、日米を股にかけた4大会連続でビッグマッチのメインイベンターとなる。

「最近、八面六臂じゃないですか? 自分で言いますけど、新日本がピンチに陥った時には…今まで『エース』『エース』と言ってましたけど、『リリーフエース』としての連投も辞さないですよ」。大舞台に立ち続けることで輝きを取り戻した太陽が、自らつくり上げた大一番を制してさらなる高みを目指す。

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