東京都が設置を発表した「酸素ステーション」とは…Z世代も危機感

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。8月18日(水)放送の「FLAG NEWS」では、東京都が設置を発表した“酸素ステーション”についてZ世代が意見を交わしました。

◆東京都が設置する酸素ステーションの活用方法とは?

緊急事態宣言延長を受け、東京都は自宅療養者用に「酸素ステーション」の設置を発表。小池知事は「軽症の方を一時的に受け入れるために渋谷区の青山通りに面している『都民の城』を活用し、(酸素ステーション用に)130床程度の病床を整備する。死者を出さない、重症者を出さないことを最優先に考え、全庁一体で取り組んでいく」と話しています。

これにより、コロナに感染し自宅療養をしている患者の容態が悪化した場合、「119番」を要請すると救急隊が自宅に駆けつけ、軽症と判断されると酸素ステーションへ。重症だった場合は重点医療機関に運ばれます。

酸素ステーションでは酸素投与後、症状を見て自宅に帰れるという仕組みで、そこには医師・看護師が24時間常駐。また、都民の城の他に都内で2ヵ所(計400床)の設置を予定しており、さらには中等症向けに都立・公社2病院に酸素投与できる病床を約80床設けるということです。

ベースとなる自宅療養から容態が悪化した際にどう対応するかが喫緊の問題となっていますが、岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんは「こうした新しい、具体的な試みが行われるのは頼もしいこと」と評価します。

しかし、専門家からは酸素を投与すれば治るというわけではないとの声が常々上がっていることに触れ、酸素ステーションで「どこまで治っていくのか」と危惧。そして、「"繋ぎ”と言ったら言葉が悪いが、ちゃんとした医療が受けられる場所にいくまでの間の、心を安心させられるような場所になれば」と期待を込めます。

ただ、自宅療養には限界があり、例えば1人暮らしの家には容態が確認できるパルスオキシメーターが必ずあるわけではなく、家族で住んでいる人は誰かが感染した場合、どの時点で救急車を呼べばいいのかわからないなど、さまざまな課題があります。鈴木さんは「最初に頼れる人、最初に行ける場所の第一歩がこうしてできることは、精神的にも大きなこと」と言います。

◆大学生は"酸素ステーション”をどう捉える?

より若い世代の知恵を借りるべく、Z世代の大学生が番組に集結する「Zフォーラム」にこの日参加していた立教大学 社会学部の沖永澪さんは、高齢者ではなく若い自宅療養者が亡くなっている現状に対し「入院できないことで医療機関がそれだけ切迫しているのが伝わってくる」と危機感を覚えているよう。そして、行政に向け「沖縄や京都が『入院待機ステーション』を新たに創設したように、人とお金を医療に積極的に使っていくべき」と訴えます。

一方、同じく立教大学 社会学部の河原幸司さんは「医療がひっ迫し、自宅療養をしている方に十分に情報が届かないというのが一番不安なこと」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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