阿部サダヲが連続殺人鬼に 岡田健史は真相追う大学生役 監督は白石和彌 「死刑にいたる病」映画化決定

「ホーンテッド・キャンパス」シリーズなどで知られる櫛木理宇の小説「死刑にいたる病」が、映画化されることが発表された。白石和彌監督がメガホンを取り、阿部サダヲ、岡田健史が出演する。2022年の劇場公開を予定している。

「死刑にいたる病」は、鬱屈とした日々を送る大学生・雅也と連続殺人事件の犯人・榛村を描いた作品。雅也の元に、榛村から1通の手紙が届く。24件の殺人容疑で逮捕された榛村は、殺人を繰り返していた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」という榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。その先には、残酷な事件の真相が待ち受けている。

連続殺人鬼・榛村を演じるのは、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で主人公の田畑政治役を熱演し、白石監督とは「彼女がその名を知らない鳥たち」以来のタッグとなる阿部サダヲ。阿部は、「俳優をやっていて、「1度は手を出してみたい役」を頂けたので楽しんで 演じました」と撮影を振り返っている。

収監されている榛村の元に通い事件の真相に迫る雅也役は、ドラマ「中学聖日記」で有村架純の相手役としてデビューを果たし、「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」や大河ドラマ「青天を衝け」などで活躍を続ける岡田健史が務める。岡田は「作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです」と、メッセージを送っている。

メガホンを取った「凶悪」「孤狼の血」シリーズなどの白石和彌は、「僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました」と、映画化のきっかけを明かしている。また原作者の櫛木理宇は、「映画化のお話をいただいたときにまず「やった!」と思い、次に監督が白石和彌さんだとお聞きした瞬間「やった!!!」と感嘆符が三倍になりました」と映画化のオファーがあった時のことを振り返っている。

【コメント】

■阿部サダヲ
俳優をやっていて、「1度は手を出してみたい役」を頂けたので楽しんで演じました。白石組、白石監督の想像を超えるアイデア、どう仕上がって来るのか非常に楽しみです。岡田健史くんとのシーンは相当痺れました。

■岡田健史
こんなにも濃密な時間を過ごし、“人”に恵まれ、公開を待っててくださる方々に向けて、伝えたいことが豊富な作品に巡り逢えたという実感に、自分でも驚いています。
きっと、今作品で交じり合えた方々との時間は、いつまでも自分の身体に宿り続けることでしょう。
勝手ながら一若者として、この方々の魂を受け継いでいきたいと思いました。
さて、僕の役柄ですが、筧井雅也という、どこにでもいる男性です。
“どこにでもいそう”、なのです。故に、この日本において誰にでも起こりうる機微を雅也は持っています。
作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。
人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。
それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです。
公開をお楽しみに。もう少しの間だけお待ちください。

■白石監督
僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。阿部さんと岡田さんの邂逅も運命を感じる大きな事件でした。映画を観た後どんな感情が残るのか、僕もとても楽しみです。完成まであと少し。スクリーンでお会いできる日をお待ち下さい。

■櫛木理宇コメント
映画化のお話をいただいたときにまず「やった!」と思い、次に監督が白石和彌さんだとお聞きした瞬間「やった!!!」と感嘆符が三倍になりました。
わたしの原作を監督が、このキャストの皆さんが、どう料理してくださったのか想像するだけで胸が高鳴ります。
映画館の大スクリーンで拝見できる日を心待ちにしております。

【作品情報】
死刑にいたる病
2022年全国公開
配給:クロックワークス
©2022 映画「死刑にいたる病」製作委員会

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