手作り絵本「木城の民話」作成  にぎやかし隊

絵本を作った木城ボランティアにぎやかし隊のメンバー

 木城町出身の女性5人のグループ「木城ボランティアにぎやかし隊」(堀口昌子隊長)は、同町の民話に挿絵を添えた絵本「木城の民話」を作った。古里に関心を持ってほしいと、約1年かけた労作。町内の小学校や保育園などに贈り、喜ばれている。
 同グループは2019年3月、町内の店や名所などを紹介する「木城町ご近所マップ」を作製。その過程で同町の民話を知り、絵本作りを思い付いた。
 「ふるさと木城の民話全集」(47話)をまとめた木城史談クラブ(6人)に文章の使用許可を求めたところ、原朋輝代表(80)=同町椎木=が快諾。分かりにくい地名に関する情報などの提供も受けた。
 にぎやかし隊のメンバーは昨年4月ごろから絵本作りをスタート。全集から、カッパやタヌキ、個性的な人物などが登場する12話を選んだ。書体や文字の大きさを決め、イラストは堀口隊長(65)=同町高城=の知人に依頼した。経費を抑えるため、市販の絵本作成キットを購入。今年3月までの約2カ月間で40冊を手作りした。
 絵本は(一)と(二)の2種類。6話ずつ収めており、地図や方言の解説も添えた。木城小や児童館などに寄贈したところ、「挿絵がかわいい」などと好評という。町総合交流センター・リバリスの図書室でも読むことができる。
 堀口隊長は「自分が小さかった頃は民話を知らなかった。絵本を通じて子どもたちが木城に親しみを持ってくれれば」と話す。
 絵本作りやマップ作製に当たっては、町の「きじょう住民提案型まちづくり事業」に採択され、補助を受けた。

© 株式会社宮崎日日新聞社