被爆地とハワイの高校生 オンライン交流へ 戦争加害の歴史への理解も

ハワイの高校生らとのオンライン学習交流会に参加する高校生ら=長崎市桜町、市職員会館

 高校生平和大使と高校生1万人署名活動実行委員会は、29日に広島・長崎両被爆地と米ハワイの高校生らによる学習交流会をオンラインで開く。旧日本軍による米ハワイ・真珠湾攻撃から80年になるのを受け、原爆の被害だけでなく加害の歴史についても理解を深める狙い。
 高校生らが26日、長崎市内で開いた記者会見で発表した。交流会では当時6歳で真珠湾攻撃を目撃した、ハワイ在住の女性から体験を聞く。日米の高校生が取り組む平和活動を学ぶほか、原爆投下による被害をハワイの高校生に説明し、平和実現に向けた宣言文をつくる。
 2018年からハワイの高校生を長崎に招いて交流を続けてきたが、新型コロナウイルスの影響で渡航できない状況が続いている。昨年からオンライン交流を始め、今年は新たに広島の高校生らも参加する。
 交流会には、来年3月上旬に渡航予定の「ハワイ派遣高校生平和大使」の高校生3人のほか、同大使や1万人署名活動のメンバー、米ハワイのイオラニ高「平和部」の7人など、高校生ら約30人が参加する。
 ハワイ派遣・同大使の坂田梨菜子さん(18)=活水高3年=は「原爆の被害を発信するならば、加害も知らなければ伝わらない。平和に向けてハワイの高校生と協力したい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社