七色の虹架かる「折り鶴アート」 長崎・学童児童と高校生平和大使ら制作 「原爆投下背景 関心持ってくれた」

話し合いながら「折り鶴アート」を制作する児童と高校生=長崎市、学童保育ちびっこルーム「ミッキー」

 長崎県長崎市ダイヤランド3丁目の学童保育ちびっこルーム「ミッキー」で3日、児童と高校生平和大使ら計約60人が、同市の平和祈念像に七色の虹が架かったデザインの「折り鶴アート」を作り上げた。
 折り鶴制作と高校生との交流を通して、平和の意味を考える機会にしようと、同施設が初めて企画。児童約70人は6月から学習の合間に、折り鶴約2千羽、アサガオの折り紙約500個を作ってきた。
 制作に先立ち、高校生平和大使ら8人が、平和活動を始めた動機や国内外での交流活動を説明。この後、児童たちと打ち解けた雰囲気で作品制作に挑んだ。
 作品は縦約1.6メートル、横3.2メートル。右手で天を指す平和祈念像と虹を描いた下絵に、色鮮やかな折り鶴を1羽ずつ貼り付けたり、ピンクや青などのアサガオの折り紙で祈念像の周りを彩ったりした。
 市立南長崎小5年の山口小百合さん(11)は「みんなで平和を考えるきっかけになった」、同、安達麗空さん(10)は「協力して、きれいなアートが完成してうれしい」と話した。鎮西学院高3年の大澤新之介さんは「原爆投下の背景や核兵器を巡る世界情勢に関心を持って聞いてくれた。高校生になった時、僕たちの話を思い出してほしい」と話した。

「折り鶴アート」を作り上げた児童と高校生

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