BBC「韓国はワクチン接種率が最下位に」「文政権は専門家の意見を無視」

文在寅大統領/青瓦台

BBCコリアは25日、韓国のワクチン接種率がOECD加盟国中最下位圏にあり、ムン・ジェイン(文在寅)政権のワクチン戦略に問題があったとの見方を示した。

BBCコリアは、新型コロナウイルスの感染拡大当初、《韓国が最も成功した防疫模範国」、「K防疫がこの国格を高めている」と誇っていた「韓国政府の自信が色を無くした」と指摘し、「初期のワクチン確保に失敗したため、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も低いコロナ19ワクチン接種の達成率」となっていると伝えた。

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7月からの第4次流行は収まる気配をみせず、25日の新規感染者数は過去二番目の規模(2155人)となり、重症患者数は434人で最多記録を更新した。

韓国のワクチン接種率は24日現在、OECD 38カ国のうち接種完了率で36位となっており、世界へ近の24.6%にも満たない。また、世界中コロナウイルス接種率データを提供する「アワー・ワールドインデータ(Our World in Data)」によると、韓国は先月28日から今月11日までにOECD 38カ国のうち、接種完了率で最下位となっていた。

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BBCコリアは、防疫専門家らが韓国のワクチン接種が遅れた最大の原因の1つとして挙げるのが「早期のワクチン購入の失敗」であると伝えた。

昨年3月にワクチンの開発が開始されると、「すでに先払い契約をした英国、米国とは異なり、韓国政府は、《安全性》の理由をあげて、7月になりようやく購入交渉に乗り出した」とし、これは《安全性の問題は、ワクチンを先に確保した後、検証すればよい》とした専門家の意見を無視したものである」とBBCコリアは指摘した。

BBCコリアは、専門家らの意見を引用し、韓国政府が当時感染者数の少なさに安心していたことや、ワクチンの重要性を見落としていたこと、大統領府がワクチンの購入単価を気にして契約を渋ったことなどを挙げている。また、キ・モラン(奇牡丹)大統領府防疫企画官が「ワクチンの需給を急ぐ必要はない」という発言を繰り返してきたなども取り上げた。

BBCコリアは、韓国政府が「K防疫の成功に陶酔し、台湾のように海外の入国を阻止することもなかったし、冬の大流行への警告や、ウイルスの最終的な解決策は、結局はワクチンに尽きるという相次ぐ指摘を政府が見落とした」と批判している。

韓国当局による27日発表によると、この日0時基準で韓国の累積1次接種者は2,772万7,639人で、全人口の54.0%に相当する。うち2次接種まですべて終えた人数は1,378万926人となっており、これは韓国の総人口比で26.8%水準だ。

一方、日本の首相官邸データによると、25日現在、日本の同1次接種者数は約6,870万人で接種率は総人口の54%となっており、これは韓国と同水準だ。ただし、日本は2次接種者の数(約5,471万人)が総人口比43%となっており、韓国(26.8%)を大きく上回っている。

参考記事:米NYTが批判記事「韓国のワクチン予約、BTSのチケット入手より難しい」

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