なでしこジャパン・高倉麻子監督が本音「結構批判を受けたなと思っている」

退任の高倉麻子監督

日本サッカー協会は27日、サッカー女子日本代表なでしこジャパンの高倉麻子監督(53)の退任を発表した。27日、オンラインで会見した高倉監督は「五輪は一つの区切り。メダルが取れていたとしても自分としては退く時と思っていた。次にバトンを渡す時が来た」と語った。

なでしこがリオデジャネイロ五輪出場権を逃した後の16年4月に監督に就任。男女のフル代表で初の女性監督を務めた。東京五輪では準々決勝でスウェーデンに敗れベスト8で、メダルに届かなかった。

「スウェーデン戦は日本らしいサッカーができたと思うし、選手は勇気を持って戦ってくれた」と最後の試合を振り返った高倉監督。

一方で「1戦目、2戦目と思うような試合にならず、結構批判を受けたなと思っているし、選手がそういうのを目にして自信、勇気が抜かれていく様を見るなかで、非常に難しい戦いだったなと思う。観客もいないなかで、誰にも応援されていないんじゃじゃないかという感覚になったり、そのなかで勇気を振り絞って戦っていく難しさを感じた」と、批判が噴出した五輪期間中の苦しい胸の内も明かした。

今後については「白紙」と話した高倉監督。「この結果が決してよかったわけではないことで、すべてを否定するのではなく、積み上げたものを自分たちで信じて、立ち上がって前に進むことが大事。WEリーグも始まる。選手として多くの時間を使えると思うので、一人の選手、女性、人間として素晴らしい時間を過ごしてほしいと願う」と選手にエールを送った。

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