「目標はレッドブルF1と共にトップに立つこと」と契約延長のペレス。ガスリーはアルファタウリに残留か

 レッドブル・レーシングは、第12戦ベルギーGPの初日である8月27日、2022年のマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてセルジオ・ペレスが残留することを正式に発表した。

 今年31歳のペレスは、2011年からF1で走るベテランで、アレクサンダー・アルボンの後任として2021年にレッドブル・ホンダに加入した。育成プログラム以外からの起用はレッドブルとしては珍しい決断だったが、ペレスの貢献に満足していると、チーム代表クリスチャン・ホーナーはこれまで繰り返しコメントしていた。

「チェコはチームの一員として大きな尊敬を受けており、その経験とレーステクニックは、コンストラクターズ選手権を戦ううえで非常に重要な意味を持つ」とペレスとの契約延長発表に際し、ホーナーは語っている。

「チームにもスムーズに溶け込み、シーズン前半戦、我々のマシンに乗って何ができるかを示してくれた。そのパフォーマンスに我々は強い印象を受けた」

「来年はF1の新しい時代へと突入する。レギュレーションとマシンが完全に変わるこの時期に、F1で10年を過ごし200戦以上を戦った経験を持つチェコは、チームがこの移行期を乗り切り、RB18を最大限に活用するために不可欠な存在になるだろう」

「現在我々は2021年シーズンを可能な限り良い結果で終えることに集中している。チェコが我々チームとの最初のシーズンを素晴らしい形で過ごし、それをベースにしてさらに向上していってくれるのを楽しみにしている」

2021年F1第1戦バーレーンGP セルジオ・ペレスとクリスチャン・ホーナー代表(レッドブル・ホンダ)

 ペレスは、レッドブルのタイトル獲得に今年貢献し、その勢いを来年につなげ、新時代のF1でトップに立ちたいと、強い意気込みを語った。

「レッドブルという素晴らしいチームにとともに活動を続け、F1の新時代へと入っていけることをとてもうれしく思う。僕にとって素晴らしいチャンスだ」

「来年は新しいレギュレーションが導入され、全員がゼロからスタートする。僕が目指すのは、レッドブルとともに、トップに上り詰めることだ。新しいチームに加入した場合、あらゆることに慣れるのに時間がかかるものだが、今シーズンは物事がうまくいっているし、レッドブル・ファミリーの一員でいることをとても楽しんでいる」

「僕たちは素晴らしい結果を達成するために懸命に努力している。チームが将来に向けて僕を信頼してくれていることを知り、本当にうれしい。一緒に成し遂げるべきことは山ほどある。今シーズン、大きなチャレンジに立ち向かっているところであり、今年を最高の形で締めくくり、2022年にその勢いをつなげたいと思っている」

「世界中にいる僕のサポーター、特にメキシコの人たちに、心から感謝する。スポンサーからファンに至るまで、彼らは僕がレッドブルに加入した時からずっと熱心に応援してくれている。トップに立ち、タイトルを獲得することで、彼らにぜひお返しがしたい」

 フェルスタッペンは2020年1月に2023年末までの契約を発表しており、これで来季レッドブル・レーシングのドライバーラインアップは確定したことになる。そのため、レッドブルとの契約下にあるピエール・ガスリーは、来年姉妹チームのアルファタウリに残留し、チームをリードしていくものと考えられる。チームメイトは引き続き角田裕毅が務める可能性が高いと予想する者が多いが、アルファタウリについては、まだ正式なドライバー発表は行われていない。

ピエール・ガスリーと角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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