【新日本】ヒロムが半年ぶり復活 DOUKIに激勝でベルト奪回へ「俺は必ず夢を叶える男」

復活したヒロム

新日本プロレス27日の後楽園ホール大会で、高橋ヒロム(31)が約半年ぶりに復帰。DOUKIに激勝し、9月5日埼玉・メットライフドーム大会でのIWGPジュニアヘビー級王座戦(現王者はロビー・イーグルス)に弾みをつけた。

ヒロムは今年2月の岩手大会で左大胸筋を断裂し、保持していたIWGPジュニア王座を返上した。7月25日東京ドーム大会で復帰宣言を繰り出し、メットライフドームでの王座戦が決定。王座戦を直前に控えたこの日の大会で、ついに待望の復帰戦を迎えた。

敵視されているDOUKIとの30分1本勝負は、ジャーマン、ラリアートの応酬が続き壮絶な意地の張り合いとなる。試合時間残りわずかとなったところで土遁の術・改(変型ゴリースペシャル)を浴びたものの、スープレックス・デ・ラ・ルナをコンプリートショットで切り返し逆転に成功する。最後はビクトリーロイヤルからTIME BOMBⅡをさく裂させ3カウントを奪取。29分43秒、試合時間残り17秒で激闘に終止符を打った。

いかにも千両役者らしい劇的復活だった。試合後のリングで「お前は俺にとって、唯一初心に帰らせてくれる男なんだよ。新しいスタートを切らせてくれてありがとよ」とDOUKIに感謝の言葉を述べたヒロムの元には、王者のロビーが登場。1分間だけ「ベルトさん」との会話を認められたヒロムは、ベルトさんから「2回も王者だったのにさ、ベルト返上してカッコ悪いよ。僕、ヒロム君のこと、嫌い!」と叱責を受け、メットライフドーム大会での勝利が至上命題となった。

ともあれキャリア2度目の長期欠場を乗り越えたヒロムは「俺が現役である以上、めちゃくちゃ心配をかける。でも俺は必ず夢を叶える男だ。だってヒロムだも~ん。レスラーって、めちゃくちゃ馬鹿なんだよ。でもこの世の中をプロレスの力でどうにかして元気づけようと、皆が必死で頑張ってるんだよ。俺はそんな自分含めたプロレスラーが大好きだ」と豪語しベルト奪回を予告した。

さらに欠場中に考えたこととして、新日本内でジュニアヘビー級とヘビー級の境界線があいまいになっていることを問題視。「ジュニアによる、ジュニアのための、ジュニアの入門テストをやろうぜ」と新たに提案するなど、ヒロムの帰還と同時に新日ジュニアは一気に活性化しそうな気配だ。

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