有罪へずまりゅうが格闘家転身 実は朝倉未来を〝ぶん投げた〟男

実はガタイがいいへずまりゅう

元迷惑系ユーチューバーの再起プランは格闘家としての成り上がり――。窃盗や威力業務妨害などの罪に問われた元迷惑系ユーチューバーの〝へずまりゅう〟こと原田将大被告(30)に名古屋地裁岡崎支部は27日、懲役1年6月、保護観察付きの執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。

角刈りのスーツ姿で法廷に現れた原田被告は神妙な面持ちで判決を聞き入れた。昨年5月、愛知・岡崎市のスーパーで会計前の魚の切り身を食べた窃盗罪と大阪・アメリカ村の衣料品店では購入したTシャツが偽物だと店員に絡み、威力業務妨害罪と信用毀損罪に問われた。ともにユーチューブ用のネタで、炎上狙いだった。

「へずま君はユーチューブの再生数のためにいけないと分かっていながら、迷惑行為に及んでしまう。一種の病気になっている」と救いの手を差し伸べていた「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」の立花孝志党首(54)は今後について、「ユーチューブか何かではなく、新しいことをやっていきたい意向がある。相当深く反省しているようなので、彼なりの人生を歩んでくれると確信している」と話した。

新しいこととは? この日夜、原田被告は暴露系ユーチューバー・コレコレの番組に出演。7月に撮影し、執行猶予付き判決が出るのを見越した内容で「早く復活してえ! てめえら久しぶりやな!」と迷惑系ユーチューバー時代と変わらぬノリで、公判で号泣したことも「自分の涙はヨダレと一緒なので」と憎まれ口を叩いてみせた。

「東京に戻って、ユーチューブをやる」と再びユーチューバーとして、活動再開を宣言したが、保護観察付き執行猶予の身で、再び迷惑行為で有罪判決を受けようものなら即刑務所行きとなる。かつてのように暴れ回ることができないのは本人も分かっているはずだ。

そこで出たのが格闘家への転身だ。原田被告は身長181センチ、体重100キロオーバーのヘビー級で、学生時代にはレスリングに没頭し、国体出場経歴もある。

「格闘をやろうと思っている。レスリングでオリンピックを目指した時があるんで、その路線の方がいいんじゃないか。打撃初心者ですけど、ボコられる時もあれば、ボコす時もある。格闘やる」と原田被告は決意表明した。

格闘家としての可能性はあるのか? 昨年6月に原田被告はユーチューバーとしても活躍する格闘家の朝倉未来(29)に挑戦状をたたきつけるも、道場マッチでコテンパンにされた。

シロウト異業種格闘技戦「hatashiai」の古賀真人GMは「実は打撃なしルールでもへずまは朝倉未来と闘っていて、そこでは朝倉未来をぶん投げているんです。朝倉未来にとっては、へずまにかかわったこと以上に〝黒歴史〟だったと思います」と指摘する。

へずまの才能を買った古賀氏は昨年12月の大会で、原田被告とスーパークレイジー君との試合をマッチメークした。ところが、直前になって、裁判への影響を気にした原田被告側が出場を辞退。代わりに迷惑系ユーチューバーのよりひとが代役を務めた経緯があった。

「へずまには当然、またオファーを出したい。レスリングのバックボーン、恵まれた体格もそうですが、朝倉未来との一戦を見れば分かるように絶対に勝って、成り上がるという根性、気持ちがハンパない。ウチのリングに上がれば、絶対王者になるでしょうね。〝練習しないで無敗の男〟なんてなったら、格闘家にとって、迷惑極まりない(笑い)。スダリオ剛との〝元問題児対決〟とかも見たいし、RIZINも名乗りを上げるでしょう」(古賀氏)

迷惑系ユーチューバーとして、有名ユーチューバーに凸を繰り返し、煙たがられ、悪事の限りを尽くした原田被告だが、今度は迷惑系ファイターとして、また恐れられる存在となるのか――。

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