ポストシーズン進出を目指す各球団が実績十分のベテラン選手を補強

メジャーリーグでは2019年からトレードに関するルールが変更され、7月末のトレード期限以降はメジャーリーガーのトレードが一切できなくなった。とはいえ、補強の方法がなくなったわけではなく、他球団からウエーバーにかけられた選手やリリースされた選手を獲得することはできる。日本時間8月28日、ポストシーズン進出を目指す複数のチームが一斉にベテラン選手の補強に動き、レッズはアズドゥルバル・カブレラ、ブルージェイズはジャロッド・ダイソン、アストロズはマーウィン・ゴンザレスを獲得した。

レッズはウエーバーでダイヤモンドバックスから35歳のベテラン内野手、カブレラを獲得。メジャー15年間で通算1761安打、195本塁打の実績を誇り、今季はここまで90試合に出場して打率.244、7本塁打、40打点、1盗塁、OPS.716をマークしている。ポストシーズンには5度の出場経験があり、複数のポジションを守れるスイッチヒッターということで非常に使い勝手のいい選手でもある。レッズはカブレラの経験値と利便性を高く評価し、獲得に動いたようだ(8月末までにチームに加わった選手はポストシーズンに出場できる)。

ブルージェイズはウエーバーでロイヤルズから37歳のベテラン外野手、ダイソンを獲得。メジャー通算264盗塁のスピードを生かした好守が魅力であり、2015年にはロイヤルズでワールドシリーズ制覇も経験している。今季は77試合に出場して打率.221、0本塁打、10打点、8盗塁、OPS.567を記録。主にセンターのバックアップと代走要員として起用されることになりそうだ。

アストロズはレッドソックスからリリースされてFAとなっていたゴンザレスとマイナー契約。ゴンザレスはメジャーデビューした2012年から7年間アストロズでプレーしており、3年ぶりの古巣復帰となる。今季はここまで77試合に出場して打率.202、2本塁打、20打点、3盗塁、OPS.567と低迷。アストロズ時代の2017年にキャリアハイの好成績を残したが、この年はアストロズが不正なサイン盗みを行っていたとされるシーズンでもある。32歳となった現在も内外野のあらゆるポジションを守れるユーティリティ性は健在であり、メジャー昇格を勝ち取ることができるか注目だ。

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