災害時、避難必要な人と支援者をつなぐ 県内2企業がシステム開発 

 IT企業のブルー・オーシャン沖縄(那覇市、岩見学代表)とバックムーン(豊見城市、知念卓代表)はこのほど、災害時に避難を手伝ってほしい人と、避難を手助けできる人をリアルタイムでつなげるシステム「NearLink(ニアリンク)」を共同開発した。11月に県内の自治体に導入し、実証実験を行う予定。

 「ニアリンク」は、災害の発生時に、避難を支援できる人がスマートフォンで同サイトにアクセスすると、近くで手助けを求めている人が地図上に表示される仕組み。助けてほしい人が置かれている状況を、支援に向かえる人があらかじめ確認できる。

 ブルー・オーシャン沖縄によると、災害が発生した際に、減災を図るには公助が1割、共助が2割、自助が7割必要とされている。これまで防災システム予算のほとんどは、公的機関による救助という「公助」に充てられているが、周囲の人たちが助け合う「共助」や「自助」のシステム化が進んでいないという。同社は「ニアリンクは今助けてほしい人と、今助けに動ける人を実際につなげるシステム。共助の形をテクノロジーで実現する地域防災DXだ」と説明した。

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