不本意だった東京五輪…桐生祥秀がリミッター解除「そんなこと言ってる場合じゃない」

悔しさをバネに!中央が桐生

陸上男子短距離の桐生祥秀(25=日本生命)が〝リミッター〟解除でさらなる進化を目指している。

今季はアキレス腱(けん)などの故障もあって本来の力を発揮できず、東京五輪の個人種目代表を逃した。400メートルリレー決勝でもバトンが渡らず、途中棄権。不本意な五輪になってしまった。

悔しさから再スタートを切る中、五輪後初の大会となるナイトゲームズ・イン福井(28日、福井県営陸上競技場)の男子100メートルに出場し、10秒18(無風)で制した。来夏の世界選手権の参加標準記録となる10秒05には届かなかったが、まずは勝ったことに意義ある。

今後は2024年パリ五輪へ向けて、パワーアップに重きを置く。これまでは筋肉をつけすぎると走りに支障が出るとの考えのもと筋力トレーニングを行っていたが、「筋肉をつけ過ぎると走りづらいかなと思っていたが、もうそんなこと言ってる場合じゃない」。

海外トップ選手は、パワーもスピードも兼ね備えており、〝制限〟をかけているうちは太刀打ちできない。すでにウエートトレーニングの量も増やしており、新たなスタイルで記録を伸ばせるか注目だ。

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