初代タイガー 入場ポーズ誕生のウラに大物歌手の助言!「みんなの応援であそこまでいった」

あのポーズもサービスしてくれた初代タイガーマスク

8月15日に3回にわたり掲載した初代タイガーマスク(63=佐山聡)のインタビューが大好評だったことを受け、紹介しきれなかったインタビューを追加公開! 延長戦第2回はあの入場ポーズの誕生秘話と、今後への思いを語ってもらった。

【初代タイガーマスク・特別インタビュー延長戦(2)】

――タイガーマスクの象徴的シーンと言えば、入場時、エプロンから一気にコーナーポストに飛び乗って人差し指を立てるポーズです。今でもあの動きができる選手はいないと言われています

初代虎 いや、結構いますよ(断言)

――そんなことないでしょう…(苦笑い)

初代虎 まあ、バランスとかはいないかもしれないですね。あれは最初にタイガーマスクで(デビュー戦の)試合をやった時はやってないんです。でも、あの試合が良くて、プロダクションの方が付いたら、その方が「マンガの通りにリング下からコーナーポストに飛び乗ってください」って言ったんですよ。それはさすがに3メートルくらいあってできないんで、こう(エプロンから飛び乗る形に)なったんですね。

――なるほど

初代虎 最初は乗ってすこし手を上げるだけだったんですけど、ある大物歌手の方から「ちゃんと手を上げなさい」と言われてこういう風になったんです。

――その歌手とは

初代虎 水前寺清子さんですね。

――え! 初耳です。チータがタイガーにアドバイスを?

初代虎 そうです。指導を受けました。「ハッキリ上げた方がいい」って。こういうのもラッキーだったんでしょうね、タイガーマスクは。ダイナマイトの試合もそうですけど、小林さん、ブラック・タイガーとライバルに恵まれていい試合をさせてもらって、新間寿というプロデュースもすごかったし、猪木さんもついてくれましたし。みんなの応援であそこまでいったんだと思います。

――タイガーマスクという選手は佐山聡一人の力では誕生しなかったと

初代虎 そうですね。当時の新日本プロレスの結晶であるということ。それだけの練習をやらせてもらいましたね。

――最後に今後への思いを教えてください

初代虎 恩返しですかね。タイガーマスクを今でも好きに思ってくれる人たちがすごく多いので。そういう熱い心に何か恩返しして、プロレス界に何かいいものを残したいというのがありますね。

――その1つが7月にデビューした「タイガー・クイーン」ですね

初代虎 タイガー・クイーンもすごく素質のある子で、何回も練習をさせてもらって。これは絶対いけるぞっていう確信を持った時に、すごくうれしくなりましたね。今のプロレス界と昔のプロレス界は全然違うので。その環境の中でストロングスタイル的な空中戦。そういうのができたらいいと思います。できる素質のある子です。

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