デジタル端末 不慣れな先生の対処本 長崎県内教諭ら執筆

授業のICT活用に役立ててもらおうと刊行されたサポートブック

 児童生徒にデジタル端末を1人1台配備する「GIGAスクール構想」で教育現場の情報通信技術(ICT)活用が本格化する中、授業で対応に悩む先生たちに役立ててもらおうと「学校ICTサポートブック」(学事出版)が刊行された。長崎県内を含む全国各地の教職員らが遭遇したICTトラブルの経験を基に企画し、執筆に携わった。
 授業へのICT導入に悩んだり抵抗感があったりする教職員を支援しようと、ICT活用のオンライン研修で知り合った活水中・高(長崎市)の岩永崇史教諭や愛媛、福岡県の教職員らが出版を企画。昨年秋から準備を進めてきた。
 1章で「周辺機器の紛失」「配信・共有ができない」などの失敗談を4こま漫画も交えて紹介。2章の「ICTトラブルは突然に」では、15の事例を取り上げて対処法を分かりやすく説明している。ICT導入の授業についての中学生の感想や、デジタル機器活用の各地の現状、課題などを教職員が報告した座談会もある。
 A5判120ページ。1760円。岩永教諭は「ICTに不慣れな教員を助ける“救急箱”として活用してほしい。失敗してもあきらめずに取り組む姿を生徒たちに見せていくことも大切」と話している。

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