コロナ急死・三遊亭多歌介さん 本当にワクチン否定派だったのか…広がる波紋

亡くなった三遊亭多歌介さん

高座から10日後の急死に衝撃が走った。

落語家の三遊亭多歌介(たかすけ・本名栗原史郎)さんが27日に新型コロナウイルス感染のため死去した。54歳だった。落語協会が29日、発表した。家族も感染して療養中という。

多歌介さんは1983年に故三遊亭圓歌さんに入門。98年に真打ちに昇進した。関係者によれば、直近では今月13、17日に東京・鈴本演芸場の寄席に出演しており、最後の高座から10日後の急死となった。

多歌介さんは新型コロナに関して一家言を持ち、自身のフェイスブックで盛んに持論を展開していた。最後の更新となった23日には「体調含めてfacebookも調子悪くて 困ってます~」と絵文字付きで投稿。このころには発症していた可能性もある。

注目されるのは、多歌介さんがワクチンを接種していたかどうか、だ。落語家で同門の三遊亭鬼丸(48)は28日、ツイッターで、多歌介さんの死去を惜しんだ上で「ワクチンを否定した兄さんがコロナで」「当人が打ちたがってなかった」などとワクチンを接種していなかった可能性を示唆。当の多歌介さん本人も15日、フェイスブックで「ワクチン否定も肯定もしません、高齢者さん疾患、不安のある方に否定はしません」とつづっていた。

落語協会によれば、多歌介さんのワクチン接種の有無はまだ確認が取れていないという。また、会員の落語家に対してワクチンの職域接種の案内などはしているが、接種自体は義務付けていない。

「鈴本演芸場では、噺家さんは舞台裏でもマスクをしたりフェイスシールドをしたりしています。多歌介さんが仮にワクチン否定派としたら、受けていれば最悪の事態は免れたかもしれないと悔やまれます」(関係者)

鬼丸は28日、ツイッターで「皆さんはワクチンを打ってください。色々反対派がいるのはわかりますが千葉真一さんも打たずに死んでますから」と呼びかけている。

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