【大相撲】新横綱・照ノ富士「必死に頑張ってきた日々を神様が見てくれたかなと」

オンラインで会見を行った新横綱・照ノ富士

大相撲秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表された30日、新横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が東京・江東区の部屋からオンラインで会見を行った。

「必死に頑張ってきた日々を神様が見てくれたかなと思います」

照ノ富士は率直な感想を口にした。大関から一時は序二段まで転落し、そこから大関復帰を果たして2場所で横綱昇進。自身の努力はもちろんのこと、周囲の支えも大きな要因だ。「親方、おかみさん、後援者の方々、部屋の環境、家族、トレーナーから含めて全部この地位まで行く精神から体から準備をできる、そういう環境を整えてくれた。あとは自分が一生懸命やるだけのことですから。それがよかったと思います」

師匠の伊勢ヶ浜親方(61=元横綱旭富士)には「責任を持って行動しないといけないということ。立場があるからそういう軽い気持ちで物事を進めないように」と言われているという。

そんな新横綱は両ヒザに不安を抱え「(土俵上で)いろんなことができる体ではない」と強調。そのため、伝達式の口上で述べた不動心には「一つのことしかできないと思っているので、下に落ちて上がって来るときも、一日一日必死にやってきた。その気持ちは変わらないので、その気持ちを伝えるために。これからも変わらないでやっていこう」との思いを込めた。また、品格は「人もそれぞれ考え方も違うと思う」とした上で「品格と言ったらこういうものだということもないだろうし、だからこそ自分の生き方で証明していきたい」と話す。

一方、優勝45回の横綱白鵬(36=宮城野)については「角界に入る道を開いてくれた先輩」。秋場所は2横綱となり「この地位をずっと目標にしてやっとなれたので、これから相撲を盛り上げるように頑張っていきたい」と言葉に力を込める。

「土俵の上でも土俵の下でもみんなに存在感と尊敬される横綱」を理想とする照ノ富士。本場所を大いに盛り上げてくれるはずだ。

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