韓国専門紙「現代自動車が日本再進出?ヨン様でも売れなかった」「 データと補助金が目的」

韓国の自動車専門紙が現代自動車の日本進出の可能性について論じている。

韓国のオートポストは29日、『”ヨン様でもどうにもならなかった”現代車が実際に日本再進出すれば成功する可能性はこの程度』という特集記事を掲載し、以前から日本再進出が噂される現代自動車の可能性について論じた。

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オートポストは、2009年に撤退してから10年以上経った現在、今度は電気自動車や水素燃料自動車を前面に再進出するという噂が出ていると指摘。これを裏付けるように同社の水素燃料車ネッソ(NEXO)が、すでに2020年3月の東京エキスポの時点で日本語パッチのインフォテイメントを用意していたことなどや、日本語ウェブサイトにおいてかなり充実した内容の自動車情報を掲載していたことなどを挙げた。

しかし一方で、2001年当時に、日本で大人気だったヨン様(ペ・ヨンジュン)を起用し、「ソナタ」モデルなど積極的なマーケティングを展開したが、「これらの積極的なマーケティングは、冷たい視線として返ってくるだけで、韓国車のイメージはなかなか良くなる兆しが見えなかった」と同紙は指摘した。

画像:ペ・ヨンジュンが出演したヒュンダイソナタ日本版CMキャプション

現代自動車が当時日本で失敗した理由として同紙は、「軽自動車が主流である自動車市場と、狭く規定速度が低い道路が大部分であるという日本の道路の特性上、図体の大きい現代車は合わなかった」と説明した上で、それはすなわち「市場分析をきちんとしていなかったというのが現地の評価であった」と伝えている。

オートポストはまた、「現代自動車自体の自動車品質が日本の競争車より劣り、過去に、それでも打ち出すレベルにあった車両が全て日本の技術を買って改良した車両であるか、バッジエンジニアリングレベルの車が前身であった」ことから、日本車と差別化するポイントがほとんど無かったというのが「最大の失策点だった」と指摘している。

現代自動車の日本進出については、日韓関係の悪化もあり、現代自動車側の態度もはっきりしていない。オートポストも、もし現代が進出したとしても、「冷静に考えると、過去に現代自動車が経験した悪夢を再現する可能性がある」としつつ、「ただし、今回の現代自動車の動きは、特に収益性を望んで動くのではないようだ」というのが業界の見方であると伝えた。

真の狙いは、日本は水素自動車関連のインフラが構築されており、関連データを構築することや、「日本政府から提供される水素自動車の補助金の金額がかなり大きいからである」と同紙は分析している。

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