【卓球】水谷隼 目の不調「数え切れないくらいの薬を摂取して一日一日延命してきた」

水谷隼

卓球男子で東京五輪混合ダブルス金、団体銅メダルの水谷隼(32=木下グループ)が30日、都内の木下グループ本社でメダル獲得報告会に出席した。

9月に開幕するTリーグに何らかの形で携わる可能性を示唆した水谷だが、かねて不調を訴えていた目の症状は軽くはない。「治療はずっと継続して続けていたんですが、完治には至らないというか。ビジュアルスノウと言われる症状で。日本語では視界砂嵐症候群って言われる病名なんですが、すごくその症状が強くて、特に明るいところ、暗いところだと、症状が強く出てしまう」と明かす。

水谷はこれまでにも会場の演出などでLED照明が使用されているとボールが見えづらくなることを訴えていた。「ワールドツアーとか全日本選手権、そんな中で頑張ってやってきたんですけど。ちょっと私生活とかでも厳しいところも出てきたので。これからストレスを感じながら卓球を続けていくというのは、難しいかなと思います」

集大成に位置づけていた東京五輪に向けては「数え切れないくらいの薬とかサプリメントとか目薬、あり得ない量を摂取してきて、一日一日それで延命してきた感じ」と振り返る。その上で「これから、もう一度それをやり直しというのは絶対にできないので。多分、皆さんが思っているようなパフォーマンスはできないですし、自分の心の中でも、五輪と同じような状態で臨むのは不可能だとは思っています。ただ、もし自分が試合に出場するとしたら、そのとき持っているベストなパフォーマンスをしたいというのは強くあります」と説明した。

「選手と言うより、愛好者としてプレーしている自分を見てほしい」と水谷。日常生活に無理のない範囲で卓球界に貢献してもらいたい。

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