男性を説得し一緒に交番へ コンビニ店員が詐欺被害防ぐ 雲仙署が感謝状

感謝状を受け取った井川さん=雲仙署雲仙北交番

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、長崎県の雲仙署は26日、ファミリーマート雲仙吾妻町店の従業員、井川勉さん(60)に署長感謝状を贈った。
 同署などによると、7月16日午前8時ごろ、50代男性が9万円分の電子マネーを購入しようと来店。おどおどした様子だったため、不審に思った井川さんが購入理由を尋ねると、男性は「無料アプリ会社から解約金や違約金を請求され、電子マネーで支払うよう言われた」などと説明。井川さんは詐欺を疑い、警察に相談するよう説得し、一緒に近くの交番に出向いて事情を説明した。
 同署雲仙北交番で黒崎誠署長から感謝状を受け取った井川さんは「男性が詐欺ではないと信じていたので、しつこく説得した。店舗から詐欺の被害者を出さずに済んでよかった」と話した。

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