F1ベルギーGP主催者もレースコントロールの決断を支持。一方で観客への補償についてFOMと議論へ

 F1ベルギーGPの主催者であるスパ・グランプリは今後数日の間に、日曜日の雨のレースに来場した観客にどのように補償を行うかについて、F1と話し合いを持つ予定だと述べた。

 スパ・フランコルシャンのグランドスタンドとサーキット周辺のファンたちは、悪天候のなかで忍耐強く3時間以上も日曜日のレースが始まるのを待っていたが、結局セーフティカー先導による3周の“レース”が行われただけで、誰もが大きく落胆することになった。

 7度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトン(メルセデス)は、勝者であると宣言されたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)とともに表面上は表彰台の3段目に立っていたが、レースがリスタートされた決定を批判し、ファンは返金を受けるべきだと語った。

 F1のCEOを務めるドメニカリは日曜日の夜、フォーミュラワン・マネジメントは観客の痛みと不利益について慮っていると述べた。

「結局のところ、主催者は我々とともにファンを慮り、最大限の配慮を行うことを検討しているのは確かだ」とドメニカリは語った。

3時間弱の中断を挟み、セーフティカー先導でレースがスタートした

 月曜日、スパ・グランプリのゼネラルマネージャーであるバネッサ・メイは声明を発表し、進行を遅らせるという日曜日のレースコントロールの決定を支持するとした。またメイは、日曜日の不完全なイベントのために定価のチケット代を支払った観客に補償を行う解決策を模索していると認めた。

「このような時期に話をするのは難しいが、私たちはグランプリの結果を大変残念に思っていることを表明する」とメイは語った。

「私の業務チームが1年に行う仕事についての結論は、あらゆる障害を克服しなければならないということだ。しかし残念ながら、天候は私たちが制御できる要素ではない」

「私が常々言ってきたのは、人々の健康が最重要だということで、ドライバーの健康についてもそうだ。安全は最優先事項であり、したがって私は判断を尊重する」

 しかしこれからの数日間でメイはFOMと協議し、レースのチケット購入者の利益のために補償の道を模索するという。

「私たちの模範的な観客の大きな失望を、もちろん私も共有している。この不可抗力のケースの後で観客にどのような補償を提案できるか、今後数日の間に私はフォーミュラワン・マネジメント(FOM)と熟考のうえ議論を行う予定だ」

2021年F1第12戦ベルギーGP ケメルストレートで観戦するファン

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