巨人・原監督 計30安打の乱打戦に「力を結集しないと一つの勝ちは取れない」

3安打4打点の活躍で、故郷・岐阜に錦を飾った巨人・吉川

首位の巨人が31日、計30安打が飛び出したヤクルト戦(岐阜)を10―8で制し、勝負の6連戦初戦をモノにした。

打の立役者はプロ入り後、初の地元凱旋となった吉川尚輝内野手(26)だ。シーソーゲームの中、1点を勝ち越してなおも二死満塁の6回に中越えの3点適時三塁打。二塁打が出ればサイクル安打達成という5打数3安打4打点の活躍に「本当にむちゃくちゃ緊張しました。久々にずっと地に足がついていない状態だった。僕の中でも忘れられない一日になったかなと思います」とはにかんだ。

〝つなぎの中軸〟として3試合連続で「3番・二塁」でスタメン出場。原辰徳監督(63)は「非常に居心地がいいのか、思い切りのいいバッティングをしてくれています。この故郷に、今日に関しては錦を飾ったというところではないでしょうか」と健闘をたたえた。

勝つには勝ったが、7回までに5点差をつけながらデラロサが8回に5連打を浴びて3点を献上。坂本は5打数無安打、岡本和も4打数無安打だった中、吉川をはじめ丸や中田、ウィーラー、松原がマルチ安打以上をマークしてカバーした。

ヤクルト戦後は阪神と甲子園で3連戦。リーグ上位チームとの対戦が続く今後に向け、指揮官はこの試合で得た〝教訓〟を口にした。

「一つの勝ちを取るには1人、2人の力ではなくてね。結集しないと一つの勝ちは取れないということではないでしょうかね。そういう意味では、いいゲームだったと思いますね。反省する人も当然いるだろうし、いろんな力が重ならないと」

1・5差に3チームがひしめく大混戦を「わっしょいベースボール」で勝ち抜く。

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