全国学力テスト 長崎県 全教科平均下回る 考えまとめる力に課題

全国学力テストの平均正答率

 文科省が公表した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の結果によると、長崎県内公立校の平均正答率は小学6年の国語、算数、中学3年の国語、数学の計4教科全てで全国平均を1~2ポイント下回った。県教委は文章や図など複数の情報の関連付けや、それを基に考えをまとめる能力に課題があるとしている。
 全国学力テストは小6と中3が対象で、今年5月に実施。調査内容は国語と算数・数学の基礎的知識や知識、技能の活用力で、3年に一度、小中の理科と中3の英語が加わる。県内の公立校は計487校の2万1298人(小6は1万935人、中3は1万363人)が参加した。
 本県の正答率は小6国語が63%、小6算数が68%、中3国語が63%で、いずれも全国平均を2ポイント下回った。小6国語は「修飾と被修飾の関係を捉える」、中3国語は「複数の情報を整理し、条件に合わせて書く」などが課題に挙がった。
 市町別、学校別の結果(数値)は各市町教育委の判断で公表。県教委は、市町別に全国平均を上回ったかを発表した。西彼長与町と同時津町が、小6と中3の全教科で全国平均を上回った。
 児童生徒の学習状況などの調査では、「平日、授業以外に1時間以上(中学校は2時間以上)の学習をしている」と答えたのは小6が全国平均より0.1ポイント高い62.6%、中3は同10.5ポイント少ない31.3%だった。
 新型コロナウイルスの影響による臨時休校中の状況については「規則正しい生活を送っていた」は小6が同1.4ポイント高い64.5%、中3が同6.9ポイント高い55.3%だった。

© 株式会社長崎新聞社