内閣支持率が更に下落、ついに3割を切る?!8月世論調査まとめ

8月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

内閣支持率は前月に続き、最低水準を更新

前回7月の調査では、内閣支持率は菅政権の発足以来最低の水準となりましたが、今回8月の調査では、それからさらに低下することとなりました。全体を通しては、初めて3割を切る「危険水域」と呼べる結果となっています。
個別の調査を見ても、前回7月から上昇した調査はなく、日本経済新聞・テレビ東京が前回7月23-25日の調査より変化なしの34.0%であった以外は、すべての調査で支持率が低下しています。特に低下したJNN(TBSテレビ)の調査では、前回7月3-4日の調査より10.1ポイント低下の32.6%となりました。

内閣不支持率は内閣支持率と対照的に、ほとんどの調査で前回よりも上昇し、全体を通しては7月に初めて5割に達したその数値を、さらに伸ばすことになりました。
前回の調査からもっとも上昇したのはJNNの調査で、前回の調査より9.2ポイント上昇の63.5%になりました。もっとも低下したのは時事通信の調査で、前回7月9-12日の調査より1.5ポイント低下の48.3%となっています。

【政党支持率】自民党、立憲民主党ともに大きな変化はなし

政党支持率については、与党である自民党の支持率は、全体を通してはほぼ変化はありません。
前回の調査よりもっとも支持率が上昇したのはANN(テレビ朝日)の調査で、前回7月17-18日の調査より4.3ポイント上昇の46.6%となりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは読売新聞・日本テレビの調査で、前回7月9-11日の調査より4ポイント低下の32.0%となりました。

野党第一党の立憲民主党の支持率も、全体を通してはほぼ変化はありません。
前回の調査よりもっとも支持率が上昇したのは日本経済新聞・テレビ東京の調査で、前回の調査より2ポイント上昇の11.0%になりました。反対に、前回の調査よりもっとも支持率が低下したのはJNN、およびANNの調査で、それぞれ前回より0.7ポイント低下の5.4%、8.1%となりました。

東京オリンピックは閉幕したものの、コロナの感染拡大は止まることなく、長引く自粛生活やワクチンの未整備などの不満が、現政権への支持率の低さに寄与していると言えそうです。自民党の総裁選、および衆議院選挙も近づく中、菅内閣はどのような次の一手を考えているでしょうか。

<参考>
朝日新聞 世論調査(8月7~8日実施、回答数1395)
JNN(TBSテレビ) 世論調査(8月7~8日実施、回答数1218)
時事通信 世論調査(8月6~9日実施、回答数1280)
NHK 世論調査(8月7~9日実施、回答数1214)
読売新聞・日本テレビ 世論調査(8月7~9日実施、回答数1065)
選挙ドットコム 世論調査(8月14~15日実施、回答数992)
共同通信 世論調査(8月14~16日実施、回答数1067)
ANN(テレビ朝日) 世論調査(8月21~22日実施、回答数1033)
毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(8月28日実施、回答数1109)
日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(8月27~29日実施、回答数1025)
(データ分析・執筆協力:若林良)

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