英国で中国政府の虐待疑惑の大規模会議開催 「北京五輪ボイコット」も議題に

北京五輪のモニュメント(ロイター)

新疆ウイグル自治区の人権侵害問題を議論する大規模会議が英国で開催され、来年の北京五輪のボイコットも議題に上がった。

インド紙「ニューインディアンエキスプレス」が「AP通信」の報道を引用しながら今回の会議を詳細に伝えた。

「一流の学者や弁護士に、英国の政治家と人権団体が加わり、新疆ウイグル自治区北西部のウイグル民族グループに対する中国政府の虐待疑惑について話し合う最初の大規模会議となる」。英国のニューカッスル大学で3日間を予定する会議が始まり、英国の議員や裁判官含む数十人が登壇して講義などが行われる。

「これは、ウイグル人やその他のイスラム教徒やチュルク人の少数派に対する権利侵害の疑いについて、中国に説明責任を負わせることを目的とした最新の動きだ。強制労働、強制避妊、宗教的抑圧など、ウイグル人を標的とした残虐行為の証拠を取り上げ、虐待の疑いを阻止するための国際的な行動について話し合う」とした。

そして「会議の主な目標の1つは、北京での2022年冬季五輪のボイコットなどの外交行動が、中国の説明責任を追及する上で効果的であるかどうかを検討することだ」と指摘。かねて米国などが示唆している北京五輪のボイコットについて、その効果や実現性などが議論されることになった。

北京五輪を巡る新疆ウイグル自治区問題は国際的な関心が強いだけに大きな注目が集まる。

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