海老名市、ヤングケアラー実態把握へ 連絡会設置、支援探る

 神奈川県海老名市は、障害や病気がある家族の世話や家事を担う18歳未満の子ども「ヤングケアラー」の実態を把握するため、市役所内に「ヤングケアラー支援対応連絡会」を設置する。

 厚生労働省が5月、ヤングケアラーの問題に関する報告を出したことをきっかけに、海老名市で連絡会を設けることを決めた。

 連絡会は市子育て相談課が事務局となり、同課を含む市長部局6課と市教育委員会の2課、市社会福祉協議会で構成。9月下旬に第1回会合を開催する。

 連絡会で行うのは、実態把握とヤングケアラーという概念の周知。民間の相談支援事業所や介護事業所などの協力を得て、支援対象の家庭でこうした子どもがいないかどうかを聞き取る。同時にこれらの事業所関係者に周知していく。

 一方、市教委では今秋、ヤングケアラーに関して子どもたちの実態調査を行う。市教委によると、家族の介護などをしている子ども自身が、自分をヤングケアラーであると認識していないケースがあることから、夏休み前にヤングケアラーに関するリーフレットを市立中の生徒に配布した。

 子育て相談課は「市内にどのくらいの人数がいるのか、現在は分からない。まず本年度末までに実態を把握したい」と話している。

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