5月中旬に右肩の動脈瘤治療のために手術を受けて戦列を離れていたレンジャーズの有原航平投手(29)が1日(日本時間2日)に本拠地アーリントンでのロッキーズ戦に先発して約4か月ぶりにメジャー復帰を果たした。3回1/3を投げ、1安打1失点、3三振無四球で勝敗は付かなかった。打者11人に47球。チームは5―9で敗れた。
多彩な球種を緩急を付けてコーナーに投げ分け、上々の復帰登板だった。初回、先頭ジョーをカウント2―2からチェンジアップで空振り三振を奪い、ロジャーズをツーシームで右飛、ブラックマンもチェンジアップで空振り三振に仕留めた。
2回は三者凡退。5点をもらった3回はタピアを中飛、ヒリアードを一ゴロ、ヌネスをカウント1―2から92マイル(約148キロ)の内角高め直球で見逃し三振。3回を終えて完全投球だ。
4回一死後、ロジャーズにフルカウントから甘いスライダーを中堅バックスクリーンへ運ばれた。復帰初戦は40~50球の予定だったため、ここで降板した。
有原はウッドワード監督にボールを手渡すと笑みを浮かべてマウンドを降りた。スタンドのファンから暖かい拍手が送られ、ハイタッチでダッグアウトに迎えられた。ベンチに座るとホッとした表情を見せた。
試合後のオンライン会見で「無事に投げられてすごくうれしいです。体は問題なくて、球のキレもよかったと思いますが、もう少しスピードが出てきたらもっといいと思います」と振り返った。
指の感覚については「良かった時と同じ感覚というが、まったく気にならない普通の状態に戻ったと思っています」と安堵の表情で説明した。
今後に関しては「とにかく1イニングでも多く投げてチームの勝利に貢献するだけです。状態次第だと思うので、投げさせたいと思ってもらえるようなピッチングをしていきたいと思います」と力強く語った。
今季はここまで2勝3敗、防御率6・19。残りの登板は4回ほど。来季へ向けていい形でメジャー1年目を締めくくることはできるか。