上原浩治氏 パラ競泳「金」の木村敬一を祝福 2人を結んだ意外な縁と“コーヒー焼酎”

上原浩治氏

異種競技の2人は、意外な縁でつながっていた。巨人やメジャーリーグなどで活躍した上原浩治氏(46)が3日、東京パラリンピック・競泳の男子100メートルバタフライ(S11)で金メダルに輝いた木村敬一選手(30)へ、自身のツイッターやインスタグラムなどを通じて祝福の言葉を送った。

上原氏はSNS上で「敬ちゃん、おめでとう 凄いなぁ、金メダルやで いろんな思いがあったと思うけど、これで少しはスッキリしたかな??」と、絵文字を交えながら祝福。木村との2ショット写真も併せて掲載するなど、その親密さもうかがえた。

野球と競泳…全く違う競技なだけに、一見すると意外にも思える2人の関係性だが、友情の始まりはコロナ禍以前、木村が単身米国に渡り武者修行していた際のことだった。偶然にも、木村が米国で拠点としていた住居が上原の自宅からほど近くということもあり、不思議な縁から同じアスリートとして意気投合。

もともと子供のころから大の野球好きである木村にとってはまさに夢のような出来事で「あの上原浩治選手とまさか米国で会うことになるとは夢にも思わなかった」と、当時は驚きを隠せなかった。その後は上原側からの誘いもあり、自宅に招かれてホームパーティーもする仲にまでなった。

忘れられない〝味〟がある。ホームパーティーの締めには、上原お手製の「コーヒー焼酎」も振る舞われた。お酒が弱い木村だったが「ぜひこれだけは少しでいいので飲んでみてくれ」と上原にお願いされ、ありがたく頂戴。これには木村も「わざわざ上原さんが作ってくれたことがうれしかったし、おいしかったです。酔っちゃいましたけど(笑い)」と、ほおを緩ませていた。

〝コーヒー焼酎〟を交わして育んだ友情。この日の金メダル獲得の喜びを、今夜は上原もグラスを傾けながら味わっているのかもしれない。

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