打つ手はないのか――。ソフトバンクが3日の首位・オリックス戦(ペイペイ)に1―2で敗戦。再び借金1となりゲーム差を今季最大タイの6ゲームに広げられた。自力V消滅にリーチがかかった。
山本由伸投手(23)にまたしても抑えられた。すでに今季2完封を許し、前々回の対戦から16イニング無得点に抑えられていた難敵。1週間前の対戦では3安打完封と手も足も出なかった。この日も7回まで1安打。8回に栗原が一時は同点に追いつく適時打を放ったが、直後に勝ち越されて8回を3安打1失点で4勝目をプレゼントした。
これまで幾多の好投手を勝負どころで粉砕してきた〝工藤マジック〟までもが不発だった。この日は立ち上がりをたたくべく山本に好相性の松田をプロ初の2番で起用した。さらに〝工藤アナライズ〟では直球と同じ軌道で来る厄介なフォークが「うちには2割くらいあるんじゃないか」。
その上で「打つなというと真っすぐに遅れる。これだというボールが来たら、やっぱり打ちに行かないといけないんじゃないか。真っすぐを打ちにいってフォークだったとしても、次(直球が)来るという気持ちで打ちにいかないといけない」などと攻略への青写真を描いていたが…。
オリックス戦は残りの全カードで山本の登板が予想される日程。それだけに「今後も踏まえると今日が大事。1回打っておけば向こうの対応の仕方も変わるかもしれない」。重要な一戦と位置付けていたが…。対戦防御率0・94という数字が重くのしかかっている。