東京パラリンピックのバドミントン女子シングルス(車いすWH1)の決勝が4日、国立代々木競技場で行われ、世界ランキング1位の里見紗李奈(23=NTT都市開発)がスジラット・ポーカン(タイ)を2―1(14―21、21―19、21―1)を下して金メダルを獲得した。
第1ゲームを落としたものの、闘志を前面に出すプレーで第2、3ゲームを連取。逆転勝利で今大会から採用された新種目の初代女王に輝いた。
勝利の瞬間、涙があふれた。16年に交通事故で脊髄損傷を患い、車いす生活。周囲の支えと不屈の精神でここまで来た。いつ何時も前向きな姿勢が身上で、試合中はサーブの前に必ず「ハイ!」と元気な声を出す。無観客の会場に響き渡る掛け声はネットでも話題となり、SNSでは「ハイ!が気持ちいい」「こっちまで元気になる」「あの声出しがステキ!」と大きな話題となった。
名実ともに女王の座に君臨した里見。女子ダブルスでも銀以上が確定しており、5日の決勝で「2冠」を狙う。