【追う!マイ・カナガワ】首相の退陣表明、どう思う(上)地元・神奈川からも厳しい声

神奈川新聞社は菅義偉首相(衆院神奈川2区)の辞意表明を伝える号外を発行・配布

 菅義偉首相(衆院神奈川2区)が総裁選に立候補せずに退陣する意向を示したことを受け、神奈川新聞「追う! マイ・カナガワ」取材班は、無料通信アプリLINE(ライン)で登録した「マイカナ友だち」を対象に緊急アンケートを実施した。地元選出の首相誕生から約1年での突然の退陣表明に、県民からは「コロナ対策を投げ出すべきではない」などと厳しい声が相次いで寄せられた。

 アンケートには464人が回答。首相の決断に対し、「辞任はやむを得ない」が199人、「辞任すべきだ」が154人に上り、「首相を続けるべきだ」は71人にとどまった。

 辞任やむなしとした首相の選挙区在住の横浜市港南区の男性会社員(50)は「前代未聞の疫病で全世界が大変な時期。誰がなっていても同じ結果だったと思う」と同情を寄せた。

 一方、辞任すべきとした同市保土ケ谷区の10代の男子学生は「今回の感染爆発は五輪強行による人災。責任を取るのは政治家として当たり前」、藤沢市の自営業男性(67)は「コロナ対策は後手ばかり。国民にお願いばかりで首相としての強いリーダーシップを出していなかった」とした。

 続けるべきを選んだ川崎市幸区の男性会社役員(48)は「総裁選へ出馬し、任期期間の評価をきちんと受けるべきだ」と、早期退陣に厳しい回答を寄せた。

 次期首相にだれがふさわしいかとの問いには、県内の衆院15区選出の河野太郎行政改革担当相(96人)と石破茂元幹事長(91人)が競り合い、枝野幸男立憲民主党代表(69人)や、岸田文雄前自民党政調会長(56人)が続いた。

 ◆アンケートは、菅首相の退陣表明を受け、LINE登録したマイカナ友だちを対象に3日午後に実施した。無作為抽出の世論調査とは異なる。

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