Jリーグ・ルヴァンカップ準々決勝が8日に行われ、浦和が土壇場でDF槙野智章(34)のゴールで川崎と3―3で引き分け、2戦合計4―4でアウェーゴール数の差で準決勝進出を決めた。
まさしく劇弾だ。1―3と絶体絶命で迎えた後半42分にFWユンカーのゴールでまず1点差に詰め寄ると、アディショナルタイムが2分を過ぎたところで槙野が途中出場。本来のDFではなく、最前線に飛び出すまさかの〝FW起用〟。これにベテランが見事に応えた。
アディショナルタイム4分すぎ、左CKからDFショルツが中央へ。ユンカーのヘディングは相手GKに阻まれたものの、槙野が並外れたゴールへの嗅覚を発揮していち早くボールに詰め、右足で押し込んだ。
土壇場で追いついた浦和がアウェーゴールの差で常勝軍団の川崎を下し、劇的な4強進出を決めた。
殊勲の槙野は試合後に「冗談でFWで準備していますと言っていた」とニヤリ。そして「日頃の練習後のシュート練習は、Jリーグの中でも3本の指に入るくらい毎日練習しているんで。感覚とシュートセンスが生んだゴールだと思う」と驚異の決定力に胸を張った。
浦和の顔でもある男の一発でチームのムードは最高潮。タイトル奪取に期待が高まる。